この記事ではこんなことがわかります!
・『負けヒロインが多すぎる!』は完結しているのか?
・どんなストーリー?ざっくりあらすじ
・最終巻まで読んだ正直な感想(ネタバレ少なめ)
・おすすめできる人の特徴
ライトノベルファンの間で、タイトルのインパクトと切ない展開で話題になった『負けヒロインが多すぎる!』。
「気になってたけど、ちゃんと完結してる?」「途中で止まってるシリーズじゃないよね?」という疑問にお答えしつつ、実際に読了した感想も交えてご紹介します。
『負けヒロインが多すぎる!』は完結しています!
まず結論からお伝えすると――
『負けヒロインが多すぎる!』は全9巻で完結済みの作品です。
著者は雨森たきび先生、イラストは『この美術部には問題がある!』などで知られるいみぎむる先生。電撃文庫から2021年に第1巻が発売され、2024年3月8日刊行の第9巻で堂々の完結となりました。
作者自身のあとがきでも「やりきった」と語られており、ストーリーとしてはしっかりと終着点まで描かれています。打ち切りや未完といった不安は一切ありません。
ストーリー概要:ヒロインなのに、なぜか“負け”てしまう彼女たち
物語の主人公・仁科朝陽(にしな あさひ)は、平凡でちょっと陰キャ寄りな高校2年生。
目立たない日常を淡々と過ごしていた彼の周囲に、ある日突然、美少女たちが集まってくる…といえば王道ラブコメの始まり。でも、ここが一味違うのがこの作品の肝。
彼の周りに集まってくるのは、「かつてラブコメの勝者になれなかった負けヒロイン」タイプの女の子たち。
・昔は幼なじみポジだったけど、告白できずに終わった系の女子
・ツンデレヒロインのテンプレをこじらせすぎた帰国子女
・ヒロイン顔でスペックは高いのに、恋の駆け引きが下手すぎる会長タイプ
彼女たちは「負け癖がついている」「恋に自信が持てない」など、どこかに“惜しさ”を抱えていて、読者としては思わず応援したくなってしまう魅力があります。
そんな彼女たちが「今度こそ勝ちたい!」と意気込みながらも、鈍感な朝陽をめぐって空回ったり、自爆したり…というドタバタラブコメが展開されていきます。
一見ハーレムっぽく見えて、実は全員が“勝者”ではないという独自の構造が、本作最大の特徴です。
キャラの魅力がとにかく濃い!
この作品がここまで人気を集めたのは、なんといってもヒロインたちの個性の強さ。
たとえば――
・小鞠知花(こまり ちか):ちょっぴり面倒くさい系の元・幼なじみ。かつて“選ばれなかった過去”があるだけに、言動にいちいち切なさがにじむ。
・夜宵ヒカリ(やよい ヒカリ):美少女だけど残念すぎるポエマー。恋愛偏差値が低すぎて見ててハラハラする愛され枠。
・白川雪乃(しらかわ ゆきの):完璧系生徒会長。プライドが高いけど、恋愛に関してはポンコツ。外堀を埋めようとするも、なぜか空回る。
それぞれ“負け”を経験しているがゆえの深みがあって、どのヒロインにも感情移入してしまうのがこの作品のすごさです。
最終巻まで読んだ感想:負けじゃなかった、という終わり方が秀逸
最終巻では、それぞれのヒロインとの関係にきちんと“区切り”がつけられます。
ネタバレは避けますが、「誰か1人を選ぶ」という展開は避けられず、読者としても苦しい気持ちになりながらページをめくることになります。
ですが、そこに至るまでの描写がとても丁寧。
ただのラブコメで終わらず、“自分にとっての恋とは何か”を見つめる内面描写もきっちり描かれており、最終的に**「負けヒロインなんていなかったんだ」と思わせてくれるような結末**になっています。
また、全体を通してギャグのセンスも高く、暗くなりすぎないのが◎。
最後の最後まで“笑えて泣けるラブコメ”として読者の心を掴んできます。
読後に残る“青春のほろ苦さ”
この作品は、ラブコメでありながら「報われなかった人たちの物語」でもあります。
だからこそ、読後にはちょっとしたほろ苦さが残る。
でもその感覚こそが、リアルな“青春”そのものなんですよね。
・「もしあのとき、勇気を出していたら」
・「タイミングが違えば、もしかして…」
・「好きになった人が、先に誰かを好きだった」
そんな一つひとつの恋の痛みが、キャラクターたちを通してきちんと描かれているからこそ、このシリーズはただのラブコメではなく、“心に残る物語”として語り継がれていくんだと思います。
こんな人におすすめ!
・ハーレムラブコメが好きだけど、ちゃんと結末も見届けたい人
・『ぼく勉』『冴えカノ』『彼女、お借りします』などが刺さった人
・報われない恋に弱い人(=“負けヒロイン推し”の人)
・最後まで一気に読み切れる完結済み作品を探している人
9巻とやや長めではありますが、テンポが良く飽きさせないので、1週間もあれば読破できるはずです。
まとめ:『負けヒロインが多すぎる!』はラブコメ好きなら読むべき名作!
『負けヒロインが多すぎる!』は、ただのギャグ作品ではありません。
笑いの裏に「誰かに選ばれることの苦しさ」や「それでも前を向こうとする強さ」が描かれた、切なくも温かい青春群像劇です。
全9巻で完結済みなので、今から読み始めても大丈夫。
むしろ完結しているからこそ、安心して“推しの恋の行方”を見届けることができます。
負けヒロインたちは、負けてなんかいなかった。
そう思えるラストが、きっとあなたを待っています。
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